観光・ホテル業界を目指す際、「大学での学びや就職先、専門学校との違い」に悩む方は多いでしょう。グリフィス大学のBachelor of International Tourism and Hotel Managementは、接客にとどまらず運営やマーケティングなど経営視点で幅広く学べるコースです。
本記事では、ブリスベン・ゴールドコーストで観光学を検討中の日本人留学生に向け、特徴や費用、進学方法を解説します。
グリフィス大学の観光学/ホスピタリティコース

グリフィス大学で観光、旅行、ホテル、イベントについて専門的に学べる学士課程が、Bachelor of International Tourism and Hotel Managementです。
ホテルの接客方法だけを学ぶのではなく、観光・ホスピタリティ関連の事業を運営するために必要な経営知識を身につけることが目的です。
たとえば、ホテルの稼働率や宿泊料金を管理するレベニューマネジメント、観光地のブランドづくり、イベントの企画・予算管理、顧客データを活用したマーケティングなどを学びます。
コース概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Bachelor of International Tourism and Hotel Management |
| 学位 | 学士号 |
| 標準修了期間 | フルタイム3年間 |
| 主な学習分野 | 観光、旅行、ホテル、ホスピタリティ、イベント、経営 |
| 主な専攻 | Tourism and Travel、Hotel and Hospitality、Events |
| 2026年の年間学費目安 | A$38,000前後(約430万)※1豪ドル=112円計算 |
| 英語条件の目安 | IELTS Academic 6.5、各セクション6.0以上 |
| 主な進学方法 | 大学への直接入学、Griffith College経由 |
| 実践学習 | インターンシップ、業界プロジェクト、スタディツアーなど |
学費、専攻、入学時期、提供キャンパスは変更される場合があります。出願時には、大学のDegree FinderとLetter of Offerに記載された条件を優先してください。
オーストラリアの大学に出願する基本的な流れは、オーストラリア大学出願の6ステップでも確認できます。
グリフィス大学の観光・ホテル分野が評価される理由

観光・ホスピタリティ分野で国際的に評価されている
グリフィス大学は、2025年のShanghaiRanking Global Ranking of Academic Subjectsにおいて、Hospitality and Tourism Management分野でオーストラリア1位・世界6位となっています。
世界大学ランキングにはさまざまな種類があり、評価項目や対象年度によって順位は変わります。そのため、大学全体の総合順位と、観光・ホスピタリティ分野の専門別順位を分けて確認することが重要です。
オーストラリアの大学全体の評価やランキングの見方については、オーストラリアの大学ランキング解説も参考にしてください。
ビジネススクールで観光経営を学べる
Bachelor of International Tourism and Hotel Managementは、Griffith Business Schoolが提供するプログラムです。
観光やホテルについて学びながら、マーケティング、財務、戦略、人材管理、リーダーシップといったビジネス分野も扱います。
そのため、「旅行が好きだから観光を学びたい」という方だけでなく、将来的にホテルの管理職、観光施設の運営担当者、イベントマネージャーなどを目指す方にも適しています。
Griffith Business Schoolは、AACSBとEQUISという国際的なビジネス教育認証を掲げています。
3つの専攻から進みたい業界に合わせて選べる
この学位では、観光・ホスピタリティとビジネスの基礎を学んだうえで、興味のある分野を深められます。
代表的な専攻は、次の3つです。
| 専攻 | 主な学習内容 | 想定される業界 |
|---|---|---|
| Tourism and Travel | 観光地経営、旅行、交通、マーケティング、観光経済 | 旅行会社、観光局、航空・交通、ツアー会社 |
| Hotel and Hospitality | ホテル運営、飲食部門、客室、顧客体験、収益管理 | ホテル、リゾート、飲食、宿泊施設 |
| Events | イベント企画、予算、会場運営、集客、プロジェクト管理 | イベント会社、国際会議、スポーツ、ウェディング |
Tourism and Travel
Tourism and Travelでは、旅行会社の業務だけでなく、観光地そのものを運営・発展させる方法を学びます。
主なテーマは、観光マーケティング、交通、旅行テクノロジー、観光経済、デスティネーションマネジメント、持続可能な観光などです。
次のような仕事に興味がある方に向いています。
- 旅行会社やツアーオペレーター
- 航空・交通関連企業
- 観光局や自治体
- 観光地のプロモーション
- 観光施設の企画・運営
- デスティネーションマーケティング
Hotel and Hospitality
Hotel and Hospitalityでは、ホテルやリゾートを事業として運営するための知識を学びます。
フロント業務や接客だけでなく、客室管理、飲食部門、ゲスト体験、スタッフ管理、売上管理、レベニューマネジメントなども対象です。
ホテルの現場からキャリアを始め、将来的にスーパーバイザーやマネージャーを目指したい方に適しています。
Events
Eventsでは、フェスティバル、スポーツ大会、国際会議、企業イベント、ウェディングなどの企画・運営を学びます。
イベントは、企画を考えるだけでは実施できません。予算管理、会場選び、集客、関係者との調整、安全管理、当日の運営、終了後の評価までを一つのプロジェクトとして管理する必要があります。
イベント会社のほか、ホテルの宴会・会議部門、観光施設、自治体、スポーツ関連組織なども就職先の候補になります。
グリフィス大学で観光とホテルマネジメントをどのように学ぶ?

初年次には、観光・ホテル業界の基礎と、大学で必要になるビジネススキルを学びます。
Griffith Collegeから大学へ進学するルートでは、次のような大学初年次相当の科目が案内されています。
- Global Tourism Systems
- Tourism, Travel and Technology
- Fundamentals of Hospitality
- Business Decision-Making
- Tourism and Hospitality Business Acumen
- Interpreting Tourism Management Information
- International Food and Beverage Management
- Academic and Professional Skills Development
上級学年では、選択した専攻に応じて、観光地経営、ホテル部門管理、イベント企画、収益管理、マーケティング、リスク管理、サステナビリティなどを深く学びます。
具体的な科目名や必修・選択科目の区分は、入学年度によって変更される場合があります。
インターンシップなどの実践学習
グリフィス大学では、インターンシップ、業界プロジェクト、実務的なプレースメント、スタディツアーなどを通じて、観光・ホスピタリティ業界を経験する機会が案内されています。
授業で学んだマーケティングやプロジェクト管理を、企業や観光関連組織が抱える実際の課題と結び付けられる点が特徴です。
実践学習に参加することで、就職活動で説明できる経験を増やし、業界関係者とのネットワークを築ける可能性もあります。
ただし、特定企業でのインターンシップがすべての学生に自動的に用意されるわけではありません。
参加できる実習やプロジェクトは、履修科目、応募条件、選考、募集枠、ビザ、入学時期などによって異なります。希望する場合は、出願前に対象科目と参加条件を確認しましょう。
ブリスベンとゴールドコーストの違い

グリフィス大学はクイーンズランド州内に複数の拠点を持っています。
観光・ホスピタリティを学ぶ場合は、授業内容だけでなく、周辺にどのような産業やアルバイト先があるかも確認しておきましょう。
ブリスベン
ブリスベンはクイーンズランド州の州都で、都市型ホテル、航空関連企業、国際会議、ビジネスイベント、行政・観光関連組織などが集まっています。
観光だけでなく、ビジネスやイベント運営とのつながりを重視したい方に適した都市です。
ブリスベンでは国際会議、スポーツイベント、コンサートなども多く開催されるため、都市型のイベントやホスピタリティ業界を身近に感じられます。
ゴールドコースト
ゴールドコーストは、ビーチ、ホテル、リゾート、テーマパーク、イベント施設が集まるオーストラリア有数の観光都市です。
リゾートホテル、飲食店、観光施設などが多く、観光客向けのサービスやホテル業界を日常生活の中で身近に感じられます。
ホテル、リゾート、観光施設でのアルバイトを探したい方にとっても候補になりやすい都市です。
2026年の学費

Bachelor of International Tourism and Hotel Managementの2026年の留学生向け年間学費は、A$38,000前後が目安です。
(日本円で約430万)
年間学費が3年間変わらないと仮定すると、授業料だけで約A$114,000になります。
(1300万円)
ただし、大学の学費は毎年見直される可能性があるため、実際の3年間の総額がA$114,000に固定されるわけではありません。
学費は、次の条件によって変わります。
- 入学年度
- 年間の履修科目数
- 選択する専攻・科目
- 単位認定の有無
- 学費の改定
- 奨学金の適用
正式な学費は、大学から発行されるLetter of Offerで確認してください。
学費が20%免除される奨学金
グリフィス大学では、留学生を対象とするInternational Academic Merit Scholarshipが案内されています。
2026年・2027年に対象プログラムを開始する学生については、主に次の条件が示されています。
- 授業料の20%を標準修了期間にわたって減額
- 過去の成績がGriffithの7段階GPAで4.5相当以上
- コースの学力条件と英語条件を満たしている
- フルタイムで履修する
- 入学後も所定の履修・成績条件を満たす
原則として別途申請が不要で、大学出願時に審査される場合があります。
年間学費がA$38,000の場合、20%の減免が適用されると、単純計算では年間A$30,400です。
ただし、奨学金の対象可否や適用額は、大学から発行されるオファーで確認する必要があります。
オーストラリアのほかの大学も含めて奨学金を比較したい方は、返済不要のオーストラリア大学・大学院奨学金一覧もご覧ください。
グリフィス大学の観光学部への入学条件

学力条件
大学へ直接入学するには、原則としてオーストラリアのYear 12に相当する中等教育を修了し、所定の成績条件を満たす必要があります。
日本の高校卒業資格で出願する場合は、高校の成績証明書などを基に個別審査が行われます。
高校の評定平均だけでなく、卒業資格、履修科目、卒業年度などによっても判定方法が異なるため、「評定が何点なら必ず入学できる」と一律には判断できません。
出願前に、日本の高校卒業資格と成績で直接入学が可能か、大学または正規留学エージェントに査定を依頼しましょう。
英語条件
標準的な英語条件の目安は、次のとおりです。
| 英語試験 | スコアの目安 |
|---|---|
| IELTS Academic | Overall 6.5、各セクション6.0以上 |
| TOEFL iBT | 79、各セクション19以上 |
| PTE Academic | 大学が定める同等スコア |
| その他 | 大学が認める英語資格 |
英語試験結果には有効期限があり、通常は2年以内の結果が求められます。
IELTSの試験内容や大学進学に必要なスコアについては、IELTS必要スコア・対策ガイドで詳しく解説しています。
英語条件に届かない場合
IELTS 6.5に届いていない場合でも、すぐに大学進学を諦める必要はありません。
現在の英語力によっては、Griffith English Language InstituteのDirect Entry Programなど、大学進学準備英語コースを組み合わせられる可能性があります。
必要な英語コースの期間は、現在のスコアと大学の入学条件との差によって決まります。
主な出願書類
日本から出願する場合は、一般的に次の書類を準備します。
- 高校または大学の卒業証明書
- 成績証明書
- 証明書類の英訳
- IELTSなどの英語試験結果
- パスポートの顔写真ページ
- 大学が追加で指定する書類
日本の大学や専門学校で履修した科目の単位認定を希望する場合は、科目概要やシラバスの提出を求められることがあります。
卒業前でも、最新の成績証明書を使って条件付き合格を目指せる場合があります。
直接入学が難しい場合はGriffith Collegeを検討
大学の学力条件または英語条件を満たしていない場合は、Griffith CollegeのDiploma of International Tourism and Hotel Managementから進学する方法があります。
Diplomaの概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| コース名 | Diploma of International Tourism and Hotel Management |
| 期間 | 約8か月または約12か月 |
| 入学時期 | Trimester 1・2・3 |
| 主な提供地 | ブリスベン、ゴールドコースト |
| CRICOS | 109015K |
| 英語条件の目安 | IELTS 5.5、各セクション5.0以上 |
| 大学への単位認定 | 条件を満たせば原則80 credit points |
| 主な進学先 | Bachelor of International Tourism and Hotel Management |
80 credit pointsは、通常、大学1年分のフルタイム履修に相当します。
Diploma修了後に進学条件を満たし、80CPの単位認定が認められれば、大学の2年次相当から学習を続けられる設計です。
直接入学とDiploma経由の比較
| 比較項目 | 大学へ直接入学 | Griffith College経由 |
|---|---|---|
| 入学条件 | 大学の学力・英語条件 | 大学より入りやすい場合がある |
| 1年目の学習 | 大学の授業を直接履修 | 大学初年次相当をサポート環境で学ぶ |
| クラス環境 | 大人数になる場合がある | 比較的少人数で学べる |
| 英語条件 | IELTS 6.5が目安 | IELTS 5.5が目安 |
| 修了までの期間 | 通常3年間 | 80CP認定時は合計約3年間 |
| 向いている人 | 条件を満たし、自立して学べる人 | 段階的に大学の授業へ慣れたい人 |
Diplomaを修了すれば無条件で大学へ進学できるとは限りません。所定の科目、成績、英語条件などを満たす必要があります。
日本の大学などで取得した単位を活用したい方は、オーストラリア大学編入ガイドも参考にしてください。
卒業後に目指せる仕事
観光・ホテルマネジメントの卒業生は、ホテルだけでなく、旅行、航空、イベント、観光施設、行政、マーケティングなど幅広い業界を目指せます。
主な就職分野
- ホテル、リゾート
- レストラン、飲食・宴会部門
- 旅行会社、オンライン予約サービス
- 航空会社、空港関連企業
- クルーズ、テーマパーク、観光施設
- 観光局、自治体
- イベント、国際会議、ウェディング
- カジノ、クラブ、レジャー施設
- 観光関連企業の営業、マーケティング、人事
職種例
- Hotel Front Office Staff
- Guest Services Officer
- Duty Manager
- Assistant Hotel Manager
- Food and Beverage Manager
- Revenue・Reservations担当
- Travel Consultant
- Tourism Marketing Coordinator
- Visitor Experience Officer
- Event Coordinator
- Wedding Coordinator
- Venue Manager
- Airline Ground Crew
卒業直後から管理職として採用されるとは限りません。
ホテルや観光業界では、現場経験を積みながらスーパーバイザー、アシスタントマネージャー、マネージャーへとキャリアアップするケースが一般的です。
また、大学が掲載している職業統計は職業群全体のデータであり、新卒者の初任給や就職を保証する数字ではありません。
よくある質問

観光専攻とホテル専攻は何が違いますか?
Tourism and Travelでは、観光地経営、旅行、交通、観光マーケティングなどを幅広く学びます。
Hotel and Hospitalityでは、ホテル運営、飲食、客室管理、ゲスト体験、レベニューマネジメントなどを重点的に学びます。
日本の高校卒業後に直接入学できますか?
日本の高校卒業資格と成績が、グリフィス大学の国別学力条件を満たしていれば、直接入学できる可能性があります。
学力条件または英語条件が不足する場合は、Griffith CollegeのDiploma経由を検討できます。
英語力が足りないときはどうすればよいですか?
大学進学準備英語コースを経由する方法や、IELTS 5.5が目安となるGriffith CollegeのDiplomaから進学する方法があります。
最適なルートは、現在の英語力と学歴によって異なります。
インターンシップには必ず参加できますか?
大学はインターンシップや実践学習の機会を案内していますが、すべての学生に特定企業での実習が保証されるわけではありません。
科目、募集枠、応募条件、選考などによって参加可否が異なります。
卒業すればオーストラリアの永住権を取得できますか?
この学位を卒業しただけで、永住権を自動的に取得できるわけではありません。
対象職種、卒業後のビザ、職歴、英語力、雇用主、州推薦などの条件は変更される可能性があります。
永住権だけを理由にコースを選ぶのではなく、学びたい内容と卒業後のキャリアを基準に検討しましょう。
まとめ|オーストラリア留学ならブリスベン留学ドットコム

グリフィス大学のBachelor of International Tourism and Hotel Managementは、観光、旅行、ホテル、イベントを、経営やマーケティングの視点から学べる学士課程です。
Tourism and Travel、Hotel and Hospitality、Eventsから関心のある分野を選び、ホテル運営、観光地経営、顧客体験、収益管理、イベント企画などを学べます。
2026年の年間学費はA$38,000前後、標準的な英語条件はIELTS Academic 6.5、各セクション6.0以上が目安です。
直接入学が難しい場合は、Griffith CollegeのDiplomaを経由し、条件を満たしたうえで大学へ進学する方法もあります。
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