オーストラリアの大学・大学院への進学や就労・移住で広く用いられる英語試験がIELTS(アイエルツ)です。本記事では、IELTSが必要になる主なシーン、大学進学で求められるスコア目安、学部別の具体例、そしてスコアを伸ばすための方法を、ブリスベン留学ドットコムが解説します。
IELTSとは?
IELTS(International English Language Testing System)は、Listening/Reading/Writing/Speaking の4技能を0.5刻み・0~9.0のバンドスコアで評価する国際英語試験です。オーストラリア、イギリス、カナダ、ニュージーランドなど、英語圏での進学・就労・移住の英語力証明として幅広く採用されています。
IELTSのテスト形式
IELTSのテスト形式にはペーパー版とコンピューター版の2種類があり、いずれも4技能をすべて受験します。
- ペーパー版:LRW(読・聞・書)を筆記。スピーキングは試験官と対面。
- コンピューター版:LRWをPCで受験。スピーキングは対面で、結果が数日で出やすいのが特徴です。
スピーキングは1対1の面接形式で行われるため、英語力がより正確に評価されやすい試験です。
IELTSが海外で広く利用される理由
IELTSは140カ国・12,000以上の機関で認定されており、公平性・安全性・実務的妥当性が高く評価されています。そのため、大学の入学要件やビザ申請など、世界中で信頼される英語試験として定着しています。
オーストラリアでIELTSが必要な場面
英語圏であるオーストラリアでは、IELTSスコアが必要となる場面が多くあります。
- 大学・大学院・TAFE・専門学校の入学:学部やコースごとに必要スコアが設定されています。
- 就労関連:職種やビザの種類に応じて英語力証明が必要な場合があります。
- 移住・永住権申請:一定のスコアが永住権取得条件に設定されています。
2つのモジュール:Academic と General
IELTSには、目的に応じて「Academic」と「General Training」の2種類のモジュールがあります。
- Academic:大学や大学院などアカデミック用途向け。Reading/Writingの出題が学術寄り。
- General Training:就労や移住(ビザ)用途。職場・生活場面での英語運用を重視。
進学目的なら Academic、就労や移住の英語証明には General が適しています。
大学進学で必要なIELTSスコアの目安
オーストラリアの大学進学で求められるIELTSスコアの一般的な目安は以下の通りです。
- 学部(Bachelor):OA 6.0~6.5 が目安(大学・学部によって各セクション条件あり)
- 対人専門職系(看護、教育、理学・作業・言語療法、ソーシャルワーク、薬学など):OA 7.0~7.5 が一般的
- 準備コース(ファウンデーション):OA 5.5 前後
- ディプロマ(編入系コース):OA 5.5~6.0 が相場
※OA=オーバーオールスコア(総合評価)。実際の要件は大学や専攻により異なります。
大学・学部のスコア例(目安)
グリフィス大学(Griffith University)|QLD:ゴールドコースト/ブリスベン
- ビジネス:OA 6.5(各6.0以上)
- 看護:OA 7.0(L/R/S 7.0以上、W 6.5以上)
- 教育:OA 7.5(L/S 8.0以上、R/W 7.0以上)
- 法学/工学/観光・ホスピタリティ:OA 6.5(各6.0以上)
クイーンズランド工科大学(QUT)|QLD:ブリスベン
- ビジネス/法/工学/教育:OA 6.5(各6.0以上)
- 看護:OA 7.0(L/R/S 7.0以上、W 6.5以上)
フリンダース大学(Flinders University)|SA:アデレード
- ビジネス/工学:OA 6.0(S/W 6.0以上)
- 法:OA 7.0(各6.0以上)
- 看護/助産:OA 7.0(L/R/S 7.0以上、W 6.5以上)
- 教育:OA 7.0(各7.0以上)
サザンクロス大学(Southern Cross University)|NSW/QLD
- ビジネス/工学/海洋学など:OA 6.0(各5.5以上)
- 看護:OA 7.0(各7.0以上)
- 教育:OA 7.5(L/S 8.0以上、R/W 7.0以上)
ウーロンゴン大学(University of Wollongong)|NSW:ウーロンゴン
- ビジネス:OA 6.0(R/W 6.0以上、L/S 5.0以上)
- 看護:OA 7.0(L/S/R 7.0以上、W 6.5以上)
- 教育:OA 7.5(R/W 7.0以上、L/S 8.0以上)
- 法:OA 7.0(L/S 6.0以上、W 7.0以上、R 6.5以上)
- 国際関係:OA 6.5(各6.0以上)/工学:OA 6.0(各6.0以上)
ディーキン大学(Deakin University)|VIC:メルボルンほか
- ビジネス/工学/国際関係:OA 6.0(各6.0以上)
- 看護:OA 7.0(各7.0以上)
- 教育:OA 7.0(各6.5以上)
- 法:OA 7.0(各6.5以上)
- スポーツ科学:OA 6.5(各6.0以上)
最新の正式要件は各大学の公式サイト・入学要項で必ず確認してください。ブリスベン留学ドットコムでは、志望コースの最新条件を無料でお調べします。
必要スコアを獲得する勉強法
1. 独学で対策する
- Listening:ニュース/ポッドキャスト/英語講演で多聴+シャドーイング・ディクテーション。
- Reading:見出しマッチ/True-False/穴埋めなど設問タイプ別に解法を固定化し、語彙・コロケーションを日次インプット。
- Writing:Task1は比較・要約の型、Task2は「主張→理由→例→結論」の段落構成をテンプレ化。
- Speaking:Part2は「結論→理由→具体例→まとめ」を2分で回す。録音→自己フィードバックで改善。
 特にスピーキングとライティングは独学では伸び悩みやすいため、定期的な添削・面接練習が効果的です。
2. 日本のIELTS対策スクールを活用
ライティング添削・面接練習を継続的に受けることで、独学で壁になりやすいスキルの伸びが加速します。S/Wの弱点補強に有効です。
3. オーストラリアの語学学校でIELTS対策コース
現地の英語環境で実戦量を確保でき、大学付属・提携校では「パスウェイ(所定成績でテスト免除進学)」制度もあります。必要週数は現在スコアから逆算され、目安は10~40週程度です。
まとめ
学部進学の多くは OA 6.0~6.5 が目安で、看護や教育などの専門職系は OA 7.0~7.5 の高基準が一般的です。
ファウンデーションは OA 5.5 前後、ディプロマは OA 5.5~6.0 が相場です。
独学+添削(S/W)や日本のスクール活用、現地語学学校での対策を組み合わせることで、効率よくスコアアップが可能です。
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